ホルヘ・ルイス・ボルヘスの名言
[1899.8.24 - 1986.6.14]
アルゼンチンの詩人、小説家。ブエノスアイレスの教養ある裕福な家庭に生まれ、五千冊を超える父親の蔵書の本をよく読み、また自らも幼い頃から物語を書いた。図書館の館員となり、閑職であったこともあり読書と創作に没頭するも、十年ほどで政治的な理由による転属を受け、職を辞す。その後は、教鞭を執りつつの創作の日々を送る。父親と同じく遺伝性の病により視力を失うも、口述筆記により極めて高い評価を受ける作品を残した。驚異的な博識を以て構築された、無限・反復といった観念が織り込まれたその幻想的な作風によって、二十世紀を代表する作家の一人とされる。著作は、『伝奇集』『砂の本』『エル・アレフ』『続審問』『汚辱の世界史』『創造者』『夢の本』『幻獣辞典』『怪奇譚集』等。
The earth we inhabit is an error, an incompetent parody.
我々の住む世界は一つの錯誤であり、役立たずのパロディーだ。
Mirrors and paternity are abominable because they multiply and affirm it.
鏡と父性とは増殖しまたそれを肯んずるがゆえに、忌まわしいものである。
May Heaven exist, even if my place is Hell.
私が地獄にいたとしても、天国がありますように。
Dictatorships foster oppression, dictatorships foster servitude, dictatorships foster cruelty; more abominable is the fact that they foster idiocy.
独裁は迫害を助長し、独裁は隷属を助長し、独裁は残酷を助長する。そしてより忌まわしいのは、それが愚かさを助長するという事実である。
There is nothing very remarkable about being immortal; with the exception of mankind, all creatures are immortal, for they know nothing of death.
不死であることには、取り立てて驚くべき点はないものだ。つまり人類を除いて、あらゆる生き物は不死であって、なんとなれば彼らは死について何も知らぬからだ。
What is divine, terrible, and incomprehensible is to know oneself immortal.
神聖で、恐ろしく、理解しがたいのは、自らが不死であるのを知ることである。
Any life, no matter how long and complex it may be, is made up of a single moment — the moment in which a man finds out, once and for all, who he is.
それがどんなに長く複雑であれ、どの人生もたった一つの瞬間から成っているのだ。つまり、自らが何者であるかを決定的に知る瞬間である。
There's no need to build a labyrinth when the entire universe is one.
全宇宙が一つであるなら、迷宮を作る必要はあるまい。
The baroque is the final stage in all art, when art flaunts and squanders its resources.
バロックとは芸術がその資源を誇示し、また浪費する最終段階である。
To die for a religion is easier than to live it absolutely.
宗教のために死ぬことは、それを完全に生きることよりも容易い。
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