マックス・ヴェーバーの名言
[1864.4.21 - 1920.6.14]
ドイツの社会学者、経済学者。エアフルトで裕福な商人の家に生まれ、ハイデルベルク大学とゲッティンゲン大学で法学と国民経済学を学ぶ。大学教授となるが、精神的な理由で休職。その間に『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を発表し、宗教的倫理と経済行動の関連を明らかにし、一世を風靡。復職後もハイデルベルク大学やミュンヘン大学で教鞭を執り、『経済と社会』などの著作を発表。これらの作品で「理想型」「カリスマ」「支配の三類型」などの概念を提唱し、現代社会学の基礎を築いたとされる。また彼の論じた官僚制の分析は組織論の基礎となり、経済学、政治学、行政学等の学問領域に深い影響を与えた。著書は他に『職業としての学問』『社会学の根本概念』『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』『古代ユダヤ教』『歴史学の方法』『ヒンドゥー教と仏教』等がある。
Sociology is the science whose object is to interpret the meaning of social action and thereby give a causal explanation of the way in which the action proceeds and the effects which it produces.
社会学とは、社会的行動の意味を解釈し、もって行動の進行方法とその生み出す結果について因果関係の説明を与えることを目的とする科学である。
Only on the assumption of belief in the validity of values is the attempt to espouse value-judgments meaningful. However, to judge the validity of such values is a matter of faith.
価値観の正当性を信じるという前提のもとでのみ、価値判断を支持する試みは意味を持つ。とは言え、そのような価値観の正当性の判断については信仰の問題である。
"Rationalism" is a historical concept that contains within itself a world of contradictions.
「合理主義」というのは、その内部に無数の矛盾を含みこんだ歴史的概念である。
The fate of our times is characterized by rationalization and intellectualization and, above all, by the disenchantment of the world.
我々の時代の宿命は、合理化や知的化、また何より世界への幻滅によって特徴付けられている。
After Nietzsche's devastating criticism of those "last men" who "invented happiness," there is probably no need for me to remind you of the naive optimism with which we once celebrated science , or the technology for the mastery of life based on it, as the path to happiness.
ニーチェによる「幸福を発明」した「末人」らへの辛辣な批判の後、かつて我々が幸福へ至る道として称賛していた科学、あるいはそれに基づく人生を支配する技術といったもの係る素朴な楽観主義を、思い返す必要はおそらくあるまい。
Politics means a strong slow drilling of hard boards, with passion and judgment at the same time.
政治というのは情熱と判断力を同時に使いながら、硬い板に力を込めゆっくりと穴を開けるようなものだ。
A fully unconstrained compulsion to acquire goods cannot be understood as synonymous with capitalism, and even less as its “spirit.” On the contrary, capitalism can be identical with the taming of this irrational motivation, or at least with its rational tempering.
商品を獲得するという完全に無成約な衝動は、資本主義の同義語として解することはできず、ましてその「精神」とすることはよりなしがたい。それどころか、資本主義はこの非合理な動機を飼いならすこと、あるいは少なくともその合理的な抑制と同一視することができるのである。
In a democracy the people choose a leader in whom they trust. Then the chosen leader says, 'Now shut up and obey me.' People and party are then no longer free to interfere in his business.
民主主義において国民は、信頼に足るリーダーを選ぶ。しかして選ばれたリーダーは、「いまは黙って私に従い給え」と言うのだ。国民も政党も、もはやその仕事に干渉する自由を持たなくなるわけである。
It is not true that good can follow only from good and evil only from evil, but that often the opposite is true.
善がただ善のみから生じ、悪もまた悪からだけ生じるとするのは真実ではなく、しばしばその反対が真実なのである。
The fortunate man is seldom satisfied with the fact of being fortunate, beyond this he needs to know that he has a right to his good fortune.
幸運な者が、自らが幸運であるという事実に満足することはめったにない。そのうえ、自らが幸運に値すると思える理由を求めるのだ。
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