ポール・ボウルズの名言
[1910.12.30 - 1999.11.18]
アメリカの作家、作曲家。ニューヨークに生まれ、大学では音楽と英文学を学ぶ。若い頃から旅行を愛し、特に北アフリカに魅了され、後にモロッコのタンジールに永住。作曲家としては、アーロン・コープランドに師事し、多くの楽曲、映画音楽、劇場音楽を手がけた。作家としては、異文化との出会いとその衝撃、人間の孤独といったテーマを探求し、後のビートジェネレーションにも影響を与えた小説『シェルタリング・スカイ(The Sheltering Sky)』で広く知られる。またアメリカ文学だけでなく、モロッコの口承文学の翻訳も手がけ、東西の文化橋渡しの役割も果たした。ゲイをカミングアウトしており、その性的指向も作品に影響を与えた。彼の作品は、外国文化への浪漫的な憧れと現実の厳しさ、人間関係の複雑さを巧妙に描き出している。著作は他に『真夜中のミサ』『モロッコ幻想物語』『雨は降るがままにせよ』『極地の空』『優雅な獲物』『蜘蛛の家』『遠い木霊』等。
No one can ever heap enough insults upon me to suit my taste.
誰も私に対し、私の好みに合うほどの侮辱を浴びせることはできない。
I think we all really thrive on hostility, because it's the most intense kind of massage the ego can undergo.
我々は皆、敵意によってこそ生気が得られるように思える。なぜなら、それは自我が受けることのできるもっとも強いマッサージのようなものであるからだ。
Other people's indifference is the only horror.
他者の無関心こそが、唯一の戦慄なのだ。
Because we don't know when we will die, we get to think of life as an inexhaustible well. Yet everything happens only a certain number of times, and a very small number really.
いつ死ぬかは分からないので、我々は人生を尽きることのない泉の如くに思うようになる。しかしすべてのことは特定の回数しか起こらず、本当のところはじつに少なくでしかないのだ。
How many more times will you watch the full moon rise? Perhaps twenty. And yet it all seems limitless.
満月が出ているのを、あと何度見るだろうか。あるいは二十回か。それでも、すべてが無限に思えるのだ。
Isn't everything easier if you simply get rid of the idea of justice altogether?
正義という概念をまるごと捨て去った方が、すべてがもっと簡単にならないだろうか。
How fragile we are under the sheltering sky. Behind the sheltering sky is a vast dark universe, and we're just so small.
我々を匿うところの空の下で、我々はなんと脆弱なことか。匿いの空の向こうには無辺の暗い宇宙が広がっているのであり、我々はあまりに小さいのだ。
One belongs to the whole world, not just one part of it.
人というのは、ただその一部にではなく、世界の全体に属しているのである。
Security is a false God. Begin to make sacrifices to it and you are lost.
安寧とは偽りの神である。それに犠牲を捧げるようになれば、君はおしまいだ。
The only thing that makes life worth living is the possibility of experiencing now and then a perfect moment.
人生を生きる価値があるものにする唯一のことは、ときより完璧な瞬間を体験することのその可能性である。
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