ジェイムズ・ボールドウィンの名言
[1924.8.2 - 1987.11.30]
アメリカの作家、公民権運動家。ニューヨークのハーレムに生まれ、黒人、同性愛者、貧困といった自らの立場をもとに、アメリカ社会を批判的に描写した作品で知られる。世界的にアメリカ黒人文学の地位を高めたとされるが、自らは「黒人作家」と呼ばれることを嫌っていた。キング牧師やマルコムXらとともに、公民権運動における中心的人物。著作は、『山にのぼりて告げよ』『アメリカの息子のノート』『ジョヴァンニの部屋』『もう一つの国』『もう一つの国』『白人へのブルース』『ビール・ストリートの恋人たち』等。
People are trapped in history and history is trapped in them.
人々は歴史の中に閉じ込められ、歴史は彼らに閉じ込められている。
The betrayal of a belief is not the same thing as ceasing to believe. If this were not so there would be no moral standards in the world at all.
信じることへの裏切りとは、信じるのをやめることと同じではない。もしそうでなければ、世界には道徳的な基準がまったく存在しないことになってしまう。
I imagine one of the reasons people cling to their hates so stubbornly is because they sense, once hate is gone, they will be forced to deal with pain.
人々が頑なに憎しみに執着するのは、憎しみがなくなれば、痛みに対処せざるを得なくなると感じているからであるだろう。
Words like "freedom," "justice," "democracy" are not common concepts; on the contrary, they are rare.
「自由」「正義」「民主主義」といった言葉というのは、一般的な概念ではない。それどころか、稀少なものなのである。
I conceive of God, in fact, as a means of liberation and not a means to control others.
私は神というのは、じつのところ解放の手段であって、他者を支配するそれではないと考えているのだ。
All art is a kind of confession, more or less oblique. All artists, if they are to survive, are forced, at last, to tell the whole story, to vomit the anguish up.
あらゆる芸術というのは一種の告白であり、多かれ少なかれ遠回しなものだ。どんな芸術家も生き残るために、ついにはすべてを物語り、苦悩を吐き出すことを余儀なくされるのである。
Anyone who has ever struggled with poverty knows how extremely expensive it is to be poor.
貧困にあがいたことのある者なら誰も、貧困であることがいかに高く付くかを知っているものだ。
Nobody is more dangerous than he who imagines himself pure in heart; for his purity, by definition, is unassailable.
自身を心根において純粋だと考える者ほど、危険な者はいない。その純粋さは、本質的に、否定ができないからだ。
Money, it turned out, was exactly like sex. You thought of nothing else if you didn't have it and thought of other things if you did.
お金というのは、まさにセックスのようなのものだと分かった。ないと他のことを考えず、あると他のことを考えるのである。
The primary distinction of the artist is that he must actively cultivate that state which most men, necessarily, must avoid: the state of being alone.
芸術家の第一の特徴というのは、ほとんどの者がどうしても避けねばならぬ状態、つまり孤独であることを積極的に深めねばならないということにある。
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