ジェレミ・ベンサムの名言
[1748.2.15 - 1832.6.6]
イギリスの哲学者・経済学者・法学者。弁護士の息子としてロンドンに生まれ、3歳からラテン語を学び、12歳でオックスフォード大学に進むなど神童として知られた。弁護士資格を取るも法曹界に失望し、著述の道へ進んだ。「結果として得られる効用によって、行為や制度の価値が測れる」とする所謂「功利主義」の創始者とされる。個人の行為の判断基準が幸福の追求にあり、それは快楽によって計量可能とした。またそこから社会全体の目的は「最大多数の最大幸福」の実現にあると主張。フーコーによって言及されたパノプティコンの概念を提示、同性愛を擁護する等、時代に先駆ける思想を展開した。著作は、『政府論断片』『道徳および立法の諸原理序説』『自由論』『民法論綱』『立法論綱/憲法論綱』『刑法論綱』等。
Priestley was the first (unless it was Beccaria) who taught my lips to pronounce this sacred truth — that the greatesthappiness of the greatest number is the foundation of morals and legislation.
(ベッカリーアを別にすれば)プルーストリーこそが最初に、最大多数の最大幸福は道徳と立法の基礎であるとの神聖なる真実を告げるように私に教えたのである。
Create all the happiness you are able to create: remove all the misery you are able to remove.
作り出せるあらゆる幸福を作り出し、取り除けるあらゆる不幸を取り除くべし。
To what shall the character of utility be ascribed, if not to that which is a source of pleasure?
快楽の源泉に対してでなければ、何に効用の性質を帰すべきだろうか。
Judges of elegance and taste consider themselves as benefactors to the human race, whilst they are really only the interrupters of their pleasure.
上品さやセンスの審査員は自分たちを人類の恩人だと考えているが、しかし実際には喜びの妨害者であるにすぎない。
Every law is an evil, for every law is an infraction of liberty.
あらゆる法は悪であって、なんとなれば、あらゆる法は自由への侵害であるからだ。
There are no rights without law — no rights contrary to the law — no rights anterior to the law.
法のない権利、法に反する権利、法に先立つ権利というものは、存在しないのだ。
The principle of utility judges any action to be right by the tendency it appears to have to augment or diminish the happiness of the party whose interests are in question.
功利の原則は、いかなる行為の正しさも問題となっている当事者の幸福を増大させまた減少させる傾向によって判断する。
Nature has placed mankind under the governance of two sovereign masters, pain and pleasure. It is for them alone to point out what we ought to do, as well as to determine what we shall do.
自然は人類を、快と不快という二つの統治者の支配下に置いた。我々がなすべきことを指摘し、どうしたらよいのかを決定するのは、それらだけなのだ。
The community is a fictitious body, composed of the individual persons who are considered as constituting as it were its members. The interest of the community then is what? The sum of the interests of the several members who compose it.
共同体というのは、仮想的な組織であり、メンバーと見なされる個々人からなるものだ。では、共同体の利益とは何か。それは、構成するそれぞれのメンバーの利益の総和である。
Pleasure is in itself a good; nay, even setting aside immunity from pain, the only good: pain is in itself an evil; and, indeed, without exception, the only evil; or else the words good and evil have no meaning. And this is alike true of every sort of pain, and of every sort of pleasure.
快はそれ自体、善である。それどころか、不快を免れているということを除けば、唯一の善なのである。そして不快はそれ自体、悪である。実際、例外なく、唯一の悪なのである。さもなくば、善や悪といった言葉には意味がないことになる。このことは、あらゆる種類の不快において真であり、またあらゆる快において真なのである。
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