「ゲオルク・ジンメル」の名言

ゲオルク・ジンメルの名言


ゲオルク・ジンメル

[1858.3.1 - 1918.9.28]

ドイツの哲学者、社会学者。ベルリン大学で哲学、歴史、民族心理学等を学び、哲学博士となってベルリン大学の私講師を経た後に助教授となるが、ストラスブール大学教授となったのは晩年に至ってのことであり、理由はユダヤ人であることや教授であったディルタイとの確執によるものとされている。抽象的、観念的哲学や唯物論的立場を批判し、日常的な生に立脚した実践的な哲学である「生の哲学」をショーペンハウアーニーチェなどから受け継ぎ、ベルクソン、ディルタイらと並び称される業績を残した。また、社会現象の構造や普遍性を追求せんとする「形式社会学」の創始者でもある。著書は『社会学 社会化の諸形式についての研究』『芸術哲学』『社会学の根本問題』『愛の断想、日々の断想』『橋と扉』『貨幣の哲学』『ショーペンハウアーとニーチェ』『社会的分化論―社会学的・心理学的研究』『宗教の社会学』『レンブラント』『文化の哲学』等。

 



 

The brutality of a man purely motivated by monetary considerations … often does not appear to him at all as a moral delinquency, since he is aware only of a rigorously logical behavior, which draws the objective consequences of the situation.

 

人間の純粋に金銭的な動機による残忍な行為は、本人にとってはしばしば道徳的な不履行とはまったく思われないものだ。なぜなら、自らを状況の客観的な結果を招く厳格な論理的行為者としてしか認めないからである。


(タグ:お金 道徳 残酷 結果



    




The social game has a deeper double meaning — that it is played not only in a society as its outward bearer but that with its help people actually play society.

 

社会的ゲーム(Gesellschaftsspiel)には、より深い二重の意味がある。それは単に社会において表向きの担い手として果たされるのみならず、その助けによって人々が実際に社会というものを演じるということである。


(タグ:意味 社会



    




I understand the task of sociology to be description and determination of the historical-psychological origin of those forms in which interactions take place between human beings.

 

社会学の課題というのは、人間同士の相互作用が行われる形態の歴史的・心理学的起源を記述し、規定することだと私は理解している。


(タグ:理解 社会 歴史



    




Every social occurrence as such, consists of an interaction between individuals. In other words, each individual is at the same time an active and a passive agent in a transaction. In case of superiority and inferiority, however, the relation assumes the appearance of a one-sided operation; the one party appears to exert, while the other seems merely to receive an influence.

 

あらゆる社会的事象というのは、個人間の相互作用によって成り立っているものだ。つまり各個人は取引において能動的であると同時に受動的な存在なのである。しかし優劣がある場合には、関係は一方的な操作の様相を呈してくる。一方は影響力を行使しているように見え、他方は影響力を受けているようにしか見えないのだ。


(タグ:社会 個人 関係



    




The deepest problems of modern life derive from the claim of the individual to preserve the autonomy and individuality of his existence in the face of overwhelming social forces, of historical heritage, of external culture, and of the technique of life.

 

現代生活の最も深刻な問題は、個人が圧倒的な社会的な圧力、歴史的伝統、外部の文化、生活の技術に直面して、自己の存在の自律性と個性を守ろうとする要求から生じている。


(タグ:問題 人生 個人 存在 歴史



    




Modern mind has become more and more calculating. The calculative exactness of practical life which the money economy has brought about corresponds to the ideal of natural science: to transform the world into an arithmetic problem, to fix every part of the world by mathematical formulas.

 

現代の精神はますます計算高いものになっている。貨幣経済がもたらした実生活の計算的な正確さというのは、自然科学の理想に対応したものである。すなわち、世界を算術的な問題へと変換し、世界のすべての部分を数式によって定めるということである。


(タグ:精神 科学 世界 問題 お金



    




Money, with all its colorlessness and indifference, becomes the common denominator of all values; irreparably it hollows out the core of things, their individuality, their specific value, and their incomparability.

 

無色透明で中立な貨幣というものが、あらゆる価値の共通項となる。そしてそれは物事の核心、その個別性、特有の価値、比類のなさを、取り返しがつかぬほどまで空洞化してしまうのだ。


(タグ:お金 価値



    




Every relationship between two individuals or two groups will be characterized by the ratio of secrecy that is involved in it.

 

二人の個人、あるいは二つの集団の間でのあらゆる関係というものは、それに関わる秘密の程度によって特徴づけられる。


(タグ:関係 個人



    




Even when one of the parties does not notice the secret factor, yet the attitude of the concealer, and consequently the whole relationship, will be modified by it.

 

一方の当事者が秘密そのものに気づいていなくとも、それでも隠す側の態度、引いては関係の全体は、それによって変更をされるのである。


(タグ:態度 関係 変化



    




Objectivity does not simply involve passivity and detachment; it is a particular structure composed of distance and nearness, indifference and involvement.

 

客観性は単に、受動性と超然性を意味するものとは言えない。それは距離や近さ、無関心や関与から成る特定の構造なのであるからだ。


(タグ:関係 興味



    




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