エミール=オーギュスト・シャルティエ(アラン)の名言
[1868.3.3 - 1951.6.2]
フランスの哲学者、教師、評論家。モラリスト。アランは筆名。スピノザ、デカルト、プラトンなどから多くを学び形作られた、人間理性を重んじる合理的ヒューマニズムの思想を展開。ベルクソン、ヴァレリーと並んで、20世紀前半におけるフランスの代表的知性の一人とされる。哲学のみならず道徳・芸術・教育・政治・経済などの諸分野において、プロポと呼ばれる短文の評論の形式を用いた数多くの作品を残した。新聞に連載されたプロポから編まれたその『幸福論』は、ヒルティ、ラッセルの著作とともに「三大幸福論」と呼ばれる。著作は他に、『人間論』『精神と情熱とに関する八十一章』『芸術論集』『イデー』『わが思索のあと』『教育論』『宗教論』『スピノザに倣いて』等。
Thought is saying no, and it is to itself that thought says no.
思考はノーと言い、また思考がノーと言うのは、それ自身に対してなのだ。
Nothing is more dangerous than an idea, when you have only one idea.
一つの考えしか持たないとき、考えほど危険なものはないのである。
If religion is only human, and its form is man's form, it follows that everything in religion is true.
もし宗教が人間にすぎないもので、その姿が人間の姿であったならば、宗教におけるすべては真実であることになろう。
As opposed to the incoherent spectacle of the world, the real is what is expected, what is obtained and what is discovered by our own movement.
世界のまとまりのない光景とは対象的に、現実とは我々自身の行いによって期待され、獲得され、見いだされるところのものである。
Politeness is for people toward whom we feel indifferent, and moods, both good and bad, are for those we love.
礼儀は無関心な人たちのためのものであり、良きにつけ悪しきにつけ気分というものは我々が愛する者たちのためのものなのだ。
Any kind of barbarism, once established, will last.
ひとたび打ち立てられれば、どんな類いの蛮行でも続いていくことになろう。
Idleness is the mother of all vices, but also of all virtues.
怠惰はあらゆる悪徳の母であるが、またすべての美徳の母でもあるのだ。
Work is the best and worst of all things; the best of it is voluntary, the worst of it is servile.
仕事は、あらゆるもののなかで最高であり最悪のものだ。つまり自発的であれば最高だし、隷属的であれば最悪だ。
One must preach life, not death; spread hope, not fear and cultivate joy, man's most valuable treasure.
死ではなく、生が説かれなくてはならぬ。恐れではなく、望みが広められ、人間のもっとも価値ある宝である喜びが培われるのでなければならぬ。
Certainly thinking is pleasant, but the pleasure of thinking must be subordinated to the art of making decisions.
確かに、考えることは楽しい。しかし考えることの楽しさは、決意することの術に従うのでなければならない。
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